「ホモ・メモル・モリ(homo memor mori = 死を知る人)」としての人間の営みのうち,精華というべき活動が,書物(文献資料)を残すことなのではなかろうか。人は本によって,個体としての死を乗り越えて,異なる世代間のコミュニケーションを可能とした。したがって,本を著す人のみならず,書写する人,出版する人,保存管理する人,さらに本を発掘収集する人,正しく解読する人等々,本による世代間のコミュニケーションに関わりを持つすべての人を,人の中の人として「ホモ・リブラリウス(homo librarius = 本の人)」と称しておきたい。
  我々はホモ・リブラリウスたるべく,しばしば文庫に足を踏み入れ,古典籍を最大限に活用することによって,死者たちの声に耳を傾けなければならない。このシステムは,そのための一つの試みである。
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